支払督促とは

弁護士が売り掛け金の回収のために用いるもう一つの制度が、支払督促という制度です。支払督促とは普通の裁判よりも簡単かつスピーディーに解決できる制度で、使い方によっては有効に利用することができます。支払督促制度の利用手続きは簡単なため、企業によっては弁護士に依頼せずに自分たちで手続きを行うところもあります。
なぜ簡単かというと、裁判所に支払督促の申し立てを行うと、裁判所は書類による審査だけで債務者に対して支払いの命令を出してくれます。特に証拠を提出する必要もありません。また、実際に裁判を開いたり、裁判に出席したりする必要もありません。郵送でも申し立てをすることができるため、裁判所に一度も出向かず支払督促制度を利用することも可能です。費用も普通の裁判と比べて半分ほどの収入印紙でできます。また、この制度でも強制執行をすることもできる法的な力も持ちます。

とはいえ、この制度はあまり利用されることはないようです。なぜなら、支払督促による命令が債務者に対して出されたとしても、それに異議申し立てが行われると無効となってしまうからです。裁判所は債務者の権利を守るために異議申し立てに必要な書類なども添付するために、そうした方法があることを知らずに支払いを開始する取引先はないといえるでしょう。